一辺80cmの立方体の中だけの展示スペース。　それを、様々な国、地域に設置し、約１ヶ月の展覧会会期で、おのおののCube Gallery運営者の推薦作家に作品を展示してもらい、その後、別のCubeへと、順送りに巡回させていくのです。

'06年7月にそれまでの日本（愛知県・一宮市）、デンマーク(ボーリンヤーグ）に加え、フランス(ジャルナック)、スコットランド（ポートルー）の４ヶ国で活動、2007年５月よりエジプト(カイロ)が参加して５ヶ国で活動中です. Cube Galleryの前についているアルファベットは、Cubeが置かれている各市域の頭文字をつないだものです。『Cube Project』では、この主旨に賛同してくださる参加地域を随時募集しており、それが増える度に名前が落語『寿限無』のように長くなっていきます。

※当初、一宮市にあったCube Gallery Ichinomiyaは、諸般の事情により、2007年5月より愛知県・江南市の"＋Gallery"１階に移転となりました。

Cube Galleryの中は、作家がどのように使おうとも自由です。ただし、80cm角の立方体（0.512立方m)以内で、重さは５kg以下という制限があります。自由でもあり不自由でもある、このCubeは非常にちっぽけな、ささやかな企みではあります。が、作品は作者の手を離れ、他の国の人々によりリレーされ、地球を一周して帰ってきます。今ではネットで瞬時に遠く離れた人間ともやりとりができますが、実際にその場へ赴くのはなかなか骨の折れることです。その証拠に５つのキューブをすべて踏破した人間は、人類５０億の中でまだ誰もいません。そんな、夢想が湧いて来るような壮大な面を合わせ持った試みなのです。

花をのみ　待つらむ人に　山里の　雪間の草の　春を見せばや（藤原家隆）

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